独身時代のマイル術が通用しない、家族旅行での考え方を変えるには

目次

はじめに

独身のとき、私はマイルが貯まったらすぐに海外へ行っていました。無料航空券でビジネスクラスに乗ることも、よくありました。

でも結婚して、幼児2人を含む4人家族になってから、同じやり方が通用しなくなりました。

「家族分のチケットが取れない」「ラウンジに入れない」「幼児がいるから行ける場所が限られる」。こうした壁にぶつかり、「独身のときのようには、もう旅行できないんだ」とあきらめ、旅行から遠のいた時期があります。

この記事では、独身時代のマイル術がなぜ家族には通用しないのか、そしてどう考え方を変えれば旅を取り戻せるのかを、実体験をもとにお伝えします。

なぜ「独身時代のマイル術」は家族には通用しないのか

理由は大きく3つあります。

1. いくらマイルがたまっても家族全員分のチケットがなかなか取れない
独身のときは自分1人分の特典航空券を押さえればよかったので、比較的取りやすかったですが、4人分となると、同じ日程・同じ便・子供と隣の座席でとろうとすると一気に難しくなります。

2. ラウンジがカード契約者本人しか使えないことが多い
幼児がいるとき、ラウンジはとてもありがたい存在です。独身時代のときのように深夜便前にシャワーを浴びてワインを一杯いただくための利用から、おむつや洋服を替えたり、軽く食事を食べさせたりと、飛行機に乗る前の準備を落ち着いてすることができます。

3. 行ける場所が限られる
幼児がいると、治安がよく移動の負担が少ない地域でないと、そもそも旅行として成立しません。

独身時代は「マイルをどう貯めるか」だけを考えていればよかったのですが、家族旅行では「貯めたマイルとカードを、家族でどう使うか」まで考える必要があります。ここが最大の違いです。

考え方をどう変えたか

私がまず変えたのは、カードの選び方や旅先の探し方ではなく、旅行というものへの向き合い方でした。

独身のときは「自分がどう楽しむか」だけを考えていればよかったです。でも家族になると、この考え方のままでは限界がきます。ひとり分の発想を、そのまま4人分に広げようとしても無理が出るからです。

そこで、3つの考え方を変えました。

1. 「1つの方法で全部かなえようとする」から「目的ごとに手段を分ける」へ
独身のときは、「マイルさえ貯まれば、快適さも費用も安心も、まとめて解決する」という感覚でした。でも家族になると、それぞれ違う解決策が必要になります。

2. 「行き当たりばったりを楽しむ」から「準備して安心を作る」へ
独身のときは「まあいいか」で済ませていたことも、幼児がいるとその場しのぎでは通用しません。ホテル、レストラン、観光地だけではなく、暑い日に途中で休憩できる場所やオムツ台がある施設なども確認しておくと、安心して楽しめる旅になります。

3. 「同じ旅を求める」から「今の自分たちに合う旅を探す」へ
独身時代と同じ旅行を目指しているうちは、できないことばかりが目につきます。「今の家族には何が心地よいか」という基準に立て直したことで、リラックスして楽しめるようになりました。

この3つは、それぞれ別のことのようで、実は根っこが同じです。「独身時代の自分」を基準にするのをやめて、「今の家族」を基準に考え直す、ということです。

考え方を変えるための3つの質問

3つの転換を、自分ごととして落とし込むために使っている質問があります。旅行の準備を始める前に、この3つに答えてみてください。

質問1:今抱えている悩みは、1つの方法で全部解決しようとしていないか
たとえば「快適さも費用の効率も、1つのやり方でまとめて手に入れたい」と思っている場合、そこに無理が生まれていないかを確認します。目的ごとに手段を分けられないか、考えてみます。

質問2:トラブルが起きたときに、今の自分たちは対応できる余力があるか
独身のときにできた「現地で何とかする」が、今の状況でも通用するかを考えます。難しいなら、その分だけ事前準備に時間を割く判断をします。

質問3:比べているのは、独身時代の自分か、今の家族の状況か
「前はできたのに」と感じたときほど、この質問に立ち返ります。比較の対象を、過去の自分から今の家族に置き換えます。

考え方チェックシート

3つの転換を、自分の状況に当てはめて書き出せるように、表にしました。空欄部分に自分の今の状況を書き込んでみてください。

転換前の考え方転換後の考え方自分の今の状況(書き込み欄)
1つの方法で全部かなえようとする目的ごとに手段を分ける
行き当たりばったりを楽しむ準備して安心を作る
同じ旅を求める今の自分たちに合う旅を探す

この表を埋めるだけで、今の悩みが「手段の問題」なのか「考え方がまだ切り替わっていない問題」なのかが、見えてきます。

考え方を実際に当てはめた例

私自身がこの3つの質問を使って考えを整理したときの例です。

例1: ラウンジの悩みに対して
「1つの方法で、快適さも費用の効率もまとめて手に入れたい」という考えを手放し、「快適さのための備え」と「費用のための備え」を別々に用意するという考え方に変えました。具体的にどう備えているかは、別の記事で詳しく紹介します。

例2: 旅先選びの悩みに対して
「独身時代に行った場所と同じレベルで楽しみたい」という基準を手放し、「今の子供の年齢で無理なく楽しめる場所はどこか」という基準に変えました。結果として、移動時間の短い近場の旅行先を選ぶことが増えましたが、それを「妥協」ではなく「今に合った選択」として捉えられるようになりました。

考え方を変えるときに、つまずきやすい場面

「前はこうだった」という比較が、ふとした瞬間に出てきます。
空港でラウンジの前を通ったときや、独身の友人の旅行の話を聞いたときなど、思い出すきっかけは日常のあちこちにあります。これは自然なことです。無理に消そうとせず、「今はそういう時期なんだ」と一度受け止めてから、質問3に戻るようにしています。

家族の中で、考え方の変化に温度差が出ることがあります。
自分だけが変わろうとしても、家族の理解がないと続きません。パートナーが「前と同じやり方でいいのでは」と思っている場合、そこですれ違いが起きます。なぜ考え方を変えたいのか、その理由を先に共有しておくと、進めやすくなります。

変えたはずの考え方が、忙しい時期に元に戻ってしまうことがあります。
準備の時間が取れないと、つい「行き当たりばったり」に頼りたくなります。そういうときこそ、考え方チェックシートに一度立ち返るようにしています。

考え方を変えて旅を続けるための工夫

3つの転換を意識するようになってから、旅の準備にかける時間は、独身時代より増えました。

でも、旅先の下調べを念入りにする時間そのものも、家族での楽しみに変わってきました。子供と一緒に行き先の写真を見たり、何を持っていくか相談したりする時間も、旅の一部だと考えるようになったからです。

独身時代は、旅は「出発してから始まるもの」でした。今は、考え方を変えた分だけ、準備の段階から旅が始まっていると感じています。ひとりで旅していたときとは違う楽しみ方が、この考え方の先にあります。

まとめ

独身時代のマイル術は、家族旅行にはそのまま使えません。でも、「1つの方法で全部かなえようとする」から「目的ごとに手段を分ける」へ、「行き当たりばったり」から「準備して安心を作る」へ、「同じ旅を求める」から「今の自分たちに合う旅を探す」へ。この3つの考え方を変えれば、幼児2人を含む4人家族でも、旅行を諦めなくていいと分かってきました。

やり方ではなく、考え方を変えるだけで、旅は続けていけるものです。

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